韓国で仮想通貨取引が活発な理由
韓国ではビットコインの人気が高く、価格が他国と比べ高値に設定される傾向がある。
この韓国独特の価格設定は「キムチ・プレミアム」と呼ばれる。
なぜ韓国では仮想通貨取引に人気が集まっているのか。
大きく分けて3つの理由があるようだ。
1.韓国の不安定な経済状況
韓国では若者の失業問題を抱えている。昨年の若者失業率は9.8%だった。
韓国政府は中小企業に対し、若者を雇用した場合ンセンティブを与えるプログラムを発表するほどだった。
さらに、階層的な社会構造や生活費の高騰なども問題になっている。
「韓国の若者にとって仮想通貨投資は一攫千金の利を得るまたとない機会のように見えている」
と、米メディアのThe Vergeは記事にしている。
また、「仮想通貨に投資することが教育水準の高い集団の中でも『自分は人とは違う』
と区別するための手段になっている」と、
同質的な社会の中に埋もれたくない韓国人の心理が反映されている点を指摘した。
2.マイクロペイメントに精通
韓国はマイクロペイメント(少額の電子決済)などの最新技術を早期に導入した国であり、
ソーシャルネットワークからビデオゲームまで技術革新を早期に受け入れてきた。
世界で最も高速なインターネットと、モバイル決済システムを容易にする開発環境が
整っていることなどから、仮想通貨取引が盛んに行われるようになったと推察される。
これには日本にも同様なことが言えるだろう。
3.政情不安
3つ目の理由は政情不安だ。韓国の隣国である北朝鮮は「悪党国家」に分類され、
核開発を巡る問題で政治的緊張が高まっている。
ソウル大学で心理学の教授を務めるカク・クムジュ氏は「
ビットコインの無国籍な立ち位置は北朝鮮の緊張の高まりを
問題視する韓国投資家には魅力的に映る」とした。
4.まとめ
政情不安、マイクロペイメントシステムに精通していること、
経済的問題の組み合わせにより、
韓国の投資家にとって仮想通貨は魅力的な選択肢になっている。
韓国は常に、世界を変える重要な技術を早期に採用してきた。
その国が、仮想通貨を主流取引に組み込むことによって、
リードできるかもしれない。
[引用 INVESTOPEDIA]